Making of BRP #2につづき、追補っぽく今回は再びストロボ関連のことをエントリーします。
アジアンリゾートホテルに滞在中、「窓の外に広がる青空や海、生い茂る熱帯雨林系植物など」 と 「アジアンテイスト溢れる室内」 の両方を一枚の写真に収めたいという衝動に駆られることが間々あると思いますが、何もしないで撮影するとほとんどの場合、左の写真のような感じで写ります(逆光と同じような状態)。
外の風景はちゃんと写っているのに室内が真っ暗。よくありますね、こういう写真。そこで、室内がもっと明るく写るように露出を調節して撮影すると今度は外が白っぽくなってしまい、内と外、どっちを優先して撮影するか悩むわけです。
これは室内と屋外の露出(明るさ)の差がありすぎることによって起こります。
アジアンリゾートホテルの場合、室内照明の照度が高くない上、室内が光を反射しないような建築材料で構成されていることが多く、高層シティホテルのように外の光が室内に回り込み、露出の差が縮まるというようなことは天窓でもないかぎり期待できません。
Making of BRP #1でも書きましたが、人間の目は非常に良くできていてかなり明るいところもかなり暗いところも同時に認識することができますが、カメラの場合は残念ながらそこまでの能力は持ち合わせてません。そこで、「内」と「外」の露出(明るさ)を近づけるために暗い室内をストロボによって明るくしてあげるわけです。
そんなときにも外付けストロボのバウンス光によるライティングは有効で、内蔵ストロボを使ったときによくあるギラギラ感(正面に窓ガラスがあったり、光沢のある家具があると部分的にギラッと光ってしまうアレです)を抑えることができます。シンクロコードを使ってカメラとストロボ本体を離してあげれば部分的に明るくすることも光に方向性を持たすことも可能になります。
ポイントとしては、あまりにも室内側を明るくすると写真に情緒がなくなってしまうので、料理の調味料よろしく「多すぎず少なすぎずのサジ加減」で使ってあげるというところでしょうか。
こちらは前出の写真と同じアングル・フレーミングでちょっと強めにストロボを使った写真(赤い四角で囲った部分の窓ガラスにはストロボが照射され明るくなった天井部分が映りこんでいます)
デジタルカメラならモニターを見ながら試行錯誤できますので
いろいろ試されてみてはいかがでしょうか。
マシ
2007年1月30日 @ 9:18 PM
初めまして。
以前から良く拝見させて頂いておりました!
いつもステキなお写真にうっとりしております~。
今、正に露出のことで悩んでおりまして、あまりにドンピシャな内容だったので書き込ませて頂きました。ちょっとドキドキ。
そうなんです、外がピーカンであればあるほど加減が難しくて、露出を下げると暗くなるし、本当に悩んでました。フラッシュって変に光ってしまうので敬遠してたんですけど、こういう使い方があるのですね。勉強になりますー!
あと1週間早く知りたかったです(笑)!!
象支店長
2007年1月31日 @ 10:33 AM
マシさん、はじめまして。
>今、正に露出のことで悩んでおりまして、・・・
確かに露出は難しいですね。
デジタルの場合、撮影してすぐにモニタで確認できますがモニタ上で適正露出ぽっく表示されていてもいざPCに取り込んでみたら暗すぎたり明るすぎたりということがよくあります。モニタはあくまでも「写っている」ということを確認する程度のものと考え、露出はヒストグラムを参照するといいと思います。ヒストグラムに関しては、近いうちにエントリーしようと考えています。
>そうなんです、外がピーカンであればあるほど加減が難しくて、露出を下げると暗くなるし、本当に悩んでました。
ピーカンのときの「内」と「外」の露出の差はかなりのものなので何らかの方法で差を縮めないと同時に写しこむことは困難でしょう。差を縮めないかぎりは誰が撮影しても同じなのでまずはあまり悩まないことが大切です(笑)
ストロボはその「差」を縮めるために有効な道具なのでいろいろ試してみると面白い写真が撮れることがあります。
>フラッシュって変に光ってしまうので敬遠してたんですけど、
ご存知だと思いますが、反射する平面モノ(ガラス、家具、石、金属、雑誌など)を、カメラ内蔵のストロボを使ってダイレクトな光で撮影しなければいけない時には被写体を斜めから撮影するようにするとある程度はギラギラ感を抑えられます(光の入射角と反射角というヤツです)平面のものに垂直に当たった光はそのまま光が発せられたところ(カメラ)にもどってきてしまいますが、斜めから当たった光は入ってきたときと同じ角度で逆方向に逃げていってくれます。
暗い部屋に飾ってある額縁に入った絵画をストロボを使って撮影する場合、ガラス越しにストロボを使って撮影する場合、またブログで紹介したい雑誌の表紙などを撮影する場合などに有効です(ただし四角いものを斜めから撮影するとパースがついてしまうので、それを避けたい場合は「複写」という撮影方法になります。これもまたそのうちエントリーします)
マシさんのブログ拝見させていただきましたが、バリは毎日ドピーカンだったんですね。やはり青空はいいなぁ。。。
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オカピ宴会部長、あっちがった(^^;)、Reicoさんとお知り合いなのですね。これからもどうぞよろしくお願いします。コメントいただきましてどうもありがとうございました。
オカピ宴会部長もとい(笑)Reico
2007年2月2日 @ 12:30 AM
あと1週間早く知りたかった・・・その2です(笑)
帰ってからPCに写真取り込んで半泣きですよぅ支店長~(´□`;)
未だにあんまりよくわかってないと思うのですが露出って難しいですね。
おいらもフラッシュ焚いたときのギラギラした感じが嫌いでいつもフラッシュ無しで撮影してたんですが・・・なるほど入射角と反射角ですか。これだったら道具がなくてもチャレンジできますね!やってみま~す☆
もっといい写真を撮れる様、こちらでいろいろ勉強させていただきますね(^^)
象支店長
2007年2月2日 @ 12:53 PM
Reicoさん、こんにちは。
そうそう、露出って難しいんですよ。
フラッシュ焚いてギラギラするというのは、カメラに内蔵されているフラッシュが小さいことが原因になっています。
たとえば、太陽が出ているときにクルマを見るとギラギラと光って見えますが、曇りの時にはギラギラしない。
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■内蔵フラッシュ直射=太陽=ギラギラ=点光源
■バウンス(フラッシュの光を白い面に反射させる)=曇り(この場合は反射ではなく拡散なのでディフューズと言いますが)=ギラギラしない=面光源
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こういう考え方でしょうか。
天井に向けてフラッシュを焚くというのは面光源をつくる一番手っ取り早い方法であります。