こんにちは、敗北凧男です。
今日は凧ばなしのエンディングであります。

以下、回想( ̄_ ̄|||)
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ビーチに向かう

象支店長はフォーシーズンズ・サムイに到着した翌日、遅い午後、もうヤル気マンマンで凧撮影セットを持ってビーチへ向かった。

急坂をくだり、ビーチに到着し確信した。
「KAPに関してはビギナーだが、凧揚げに関してはタコ山育ち。。。風はある!。。。イケる!」
そう思った。

リゾート滞在中の人の迷惑にならないよう、自分の勘を確かめるように凧を揚げてみた。「ヨシッ!」

ウォーミングアップがてら10分ほど風の抵抗を楽しみ撮影のため一旦凧を取り込んだ。
「ここからは見たい件ゾーン、ん?、未体験ゾーン、焦らずあわてて早めにゆっくり、集中しよう」。。。象支店長はそう思った。

ひととおり撮影装置をスタンバイし、もう一度凧を大空へ解き放つ。う~、快感。
ライン(糸)に適度な張りがあるので、早速ネットでの情報をもとに凧のライン(糸)に金具を取り付ける、、、はずだった
が、撮影装置の糸がからまるからまる、酔っ払ってからむのはお手のものだが、糸がからむのは小学校の家庭科以来である。

支店長は悪戦苦闘した。

そんな彼をホテルのビーチスタッフが放っておくわけがなかった。ものめずらしさも手伝いあっという間に5~6人に囲まれた。「なんたら、かんたら、なんたら、かんたら」

支店長は思った。「う~っ、やはり凧にカメラを取り付けて撮影するというのはちょっと目立ちすぎ、インパクト強すぎだったか。。。うぅぅ。。。仕方ない、凧は彼らに持たせて、こっちはカメラのセッティングに集中しよう」

彼らに揚がっている凧のラインをあずけた。実に楽しそうだった。ひとつの凧が国境を越えた瞬間だった。

何とか糸のからみをほどいた支店長はラインにカメラを取り付けはじめた。無事取り付けが終了し、凧揚げを楽しんでいる助手のビーチスタッフ(いつから助手になったんだ・笑)の横に行き「Go!」と合図した。

凧は揚がらなかった。撮影装置の300gを持ち上げるには風が弱すぎた。助手を追っ払うためにもすべてにおいてリスタートが必要であった。「撤収~~~~っ!」
。。。ビーチに静けさが戻った。

「待つのが好きな男」待つこと30分。なにやら風が強くなってきた。
「もう一回やってみるか。助手、もう集まってくんなよ、オレひとりで大丈夫だから。」
凧と撮影装置を持って波打ち際に向かう支店長。
「シメシメ、誰もついてこない。」もしかしたらタイ語で「ついてくんなよ。」と背中が語っていたのかもしれなかった。

証拠写真(笑)

凧を揚げてみた。さっきより引きが強い。すばやく撮影装置を取り付け、インターバルタイマーをセットしたカメラを容器に入れ、凧を軽くあおってみた。

揚がった。みるみるうちに揚がっていく。「スバラシイ!」
、、、50m、60m、、、ビーチサイドのヤシの木を越えた、、、100m、、、
、、、110m、、、150m。
ヨーヨーワインダーに巻いてあったラインがすべて出てしまった。

支店長は後悔した。「もっとライン巻いておけばよかった(--;)」
。。。のちに比較にならないほど強烈な後悔の風が吹くとも知らずに。

上空で安定している凧とカメラ。支店長のアタマの中には

「驚きの写真が撮れているはず。今日は飲んじゃうぞ~。」

という歓喜の文字列が暴走しはじめていた。

15分経った。インターバルタイマーは15秒に設定したので60枚ほど撮影できているはずだった。「リモートでカメラの角度を調節できない撮影装置なので、こんなもんだろ。」
支店長は凧を取り込むことにした。

一回ラインを巻くごとに一枚、また一枚、いい写真が撮れているような気がしていた。
初チャレンジにしては上出来だった。

さっきまで大空でタコした、じゃない、「イカした写真」を撮っていたカメラが手元に戻った。はやるココロを抑えつつ凧を片付け、カメラが入っている容器を開け、カメラを取り出し、プレビューモードにした。

がび~ん

。。。写っていなかった。どよ~ん。

なんでだ?どうして?ホヨヨ?支店長は交錯する意識のなか、足早にVillaに戻っておもてのソファーに座り、カメラのインターバールタイマーを設定して耳を澄ましシャッター音を待った。カメラはカシャッリとも音を発しなかった。「故障かよ。。。」

シャッターボタンを押してみた、一枚撮れた。その15秒後、手を触れていないカメラのむなしいシャッター音がVillaに響きわたった。
15秒おきに、カシャッリ!カシャッリ!カシャッリコしゃんしゃん。

時間を設定したあとシャッターボタンを押すのかよ
( ̄_ ̄|||)マジ?。。。ズンドコにドンゾコ気分

その後5日間、連日サンダーストームにもかかわらずビーチには待てど暮らせど風は吹かなかった

。。。敗北

--- 完 ---      

みなさん、取扱説明書はよく読みましょうね。

リベンジを誓う

日本に戻ってから近所でトレーニングした。
ほんとうはこういう感じで撮れるはずだったんだけどなぁ。。。(苦笑)